2009年3月5日木曜日

朝日新聞に掲載されました!

本日3月5日の朝日新聞朝刊15面「私の視点」に、ivoteメンバーの滝本が寄稿した記事が掲載されました!

以下、記事転載しますので、ご参考までにぜひご一読ください。


滝本圭 学生団体ivote事務局長、成城大3年
若者の政治参加「投票に行くことはかっこいい」

 「若者が当然のように選挙に行く社会を作りたい、投票に行くことをかっこいいと言う流れを作りたい」。昨年3月、原田謙介(ivote代表、東京大3年)が居酒屋でこう宣言し、若者の投票率向上をめざす学生団体「ivote」は動きだした。最初の舞台は今年の衆議院選挙である。

 私たちの団体は、国会議員事務所で体験的に働くインターンシップなどで知り合った学生を中心に8人で活動している。
 「学生のみで運営する」「政治的に中立である」という鉄則を掲げ、「よい政治家の見分け方」の講演会や、各党の国会議員と懇談するイベントを続けてきた。昨年秋に各党に協力をお願いした。各党本部などに「初めまして」と電話し、運動の説明を始めた。自民党の広報担当や民主党の職員もすぐ会ってくれ、賛同を得た。電話するだけでも緊張していただけに大きな驚きで、収穫だった。お願いした先のメールマガジンで運動を紹介してもらい、ホームページで連絡先(www.i-vote.jp)などが掲載された。

 2月からは、いよいよ投票率を上げるプロジェクトを開始した。ホームページを見た人が電子メールアドレスを登録し、投票日(期日前投票も選択可能)に投票を促すメールを送るシステムだ。各政党・諸団体の協力を得て、100万人閲覧、10万人登録をめざし、低迷する20代の投票率を1%上げることを目標に掲げている。

 メンバーの喜多野七重(日本女子大3年)は「大学の友達と政治の話なんてしない」と言う。では、なぜ若者は投票に行かないのか。政治への不満、無関心に加え、わざわざ投票所に足を運ぶことに抵抗感があるのではないだろうか。だから、若者に身近なメールを使い、「投票に行くことがかっこいい」と訴えるのだ。

 前回の参議院選挙(07年)での20代の投票率は約36%、60代は約76%。全体の投票数から見ても、人口の少ない20代の投票数は50代の4割にすぎない(明るい選挙推進協会調べ)。
 若者の政治的無関心は、我々の世代のための政策を実現できないことにつながり、自分たちの将来も危うくしている。06年度の日本の社会保障給付費約89兆円のうち、高齢者関係の給付が約60兆円余り(約70%)を占めるが、児童・家族関係支援給付費は約3・5兆円(4%)に過ぎない。「将来への借金」である国債が大量に発行され、年金制度の将来は危うい。派遣切り、内定取り消しにあい、派遣村へと若者は流れていく。

 民主主義においては投票数が多い層を重視しなければ当選できない。だから低い投票率の若者は政治家に軽視される。結果として将来を意識した、将来への責任を取れる政策が立案できない政治状況にある。にもかかわらず、投票に行かないで「自分たちは政治の被害者だ」と若者が叫ぶのはおかしい。今この瞬間の政治の影響をもっとも長く受けるのは若者・子どもである。「権利である選挙権を行使しないのはもったいない」というのが私たちの運動の原点だ。

 まずは「政治に全く興味の無い若者」を掘り起こしたい。だから、最初の投票理由が「顔がいい」「ポスターが面白い」でもかまわない。若者の投票率を上げて全体の中での投票数の割合を上げる。投票で、政治が変わることを経験した若者を増やす。そうすれば、政治家も私たちの世代を意識した行動をとらざるを得なくなるだろう。

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